今回は、更年期女性の方はホルモンバランスが崩れる影響で唾液の分泌が減り、ドライマウスになりやすく、歯周病が進行しやすい口腔環境になりやすいというお話です。
更年期とは、閉経の前後約10年、日本人女性の40〜60歳ぐらいの方に更年期の症状が現れる可能性があります。
女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)の分泌は20〜30代でピークを迎えますが、その後急激に減少することで、さまざまな身体的・精神的症状が出てくるのが「更年期障害」です。女性の閉経前における身体的症状としては、のぼせや顔の火照り、脈が速くなる、動悸や息切れ、異常な発汗、血圧が上下する、耳鳴り、頭痛やめまいなどです。
精神的な症状としては、興奮亢進、イライラや不安感、うつ、不眠などです。
閉経後はこれらに加えて、膀胱炎や尿失禁、腰や膝の関節痛、目やのどなどの粘膜の異常などの身体的症状と無気力感などが精神的症状として現れてきます。
女性ホルモンのエストロゲンには皮膚や粘膜の保護作用・潤い保持作用があります。しかし、加齢に伴いエストロゲンの分泌が減ることで、唾液の調整も乱れドライマウスになりやすくなります。
唾液の量が減少すると、唾液の様々な働きのひとつである、抗菌作用も効果が減ってしまいます。
また、女性ホルモンが減ることで骨密度が下がり骨粗鬆症になりやすいことは有名ですが、顎の骨も弱くなるので注意が必要です。
更年期でいろいろな症状が出現することもあるそうですが、お口の歯周病対策も今まで以上にケア出来たらいいですね。
のどの乾きを訴える方にはドライマウス用の口腔湿潤剤(ジェルタイプ・液体タイプ・スプレータイプなど)で対症することもあります。お悩みなら、御相談ください。
引用)ライオン歯科材株式会社 更年期女性の口腔ケアで気を付けたいドライマウス より