岸辺の松本歯科医院|吹田市の歯医者(歯周病治療・歯科治療全般)

お口にまつわる豆知識TIPS ABOUT ORAL CRAVITY

2023.09.24むし歯予防とフッ素

むし歯の予防としてよく知られているものにフッ素があります。

とくに生えたての歯のエナメル質は成熟しておらず、フッ素の効果が高いとされています。
また、フッ素はむし歯予防だけでなく、ごく初期のむし歯に対してもむし歯を抑制するという効果があります。
これは歯の再石灰化を促す効果があるためです。しかし、穴が開いたようなむし歯には効果がありません。
むし歯予防は穴があく前の段階での話なのです。

日本の子どものむし歯は減少傾向にありますが、高齢者や成人の根面う蝕(歯の根っこが露出している部分はむしばになりやすいのです。)は増加しております。
ですので、子どもだけでなく、成人・高齢者の方もフッ素によるむし歯予防は、必要になってきているでしょう。

最近、日本小児歯科学会をはじめとする4学会が合同で、フッ素入り歯磨きのフッ素濃度の変更、つまりフッ素濃度を濃くすることを発表しました。

フッ素入り歯磨きや歯科医院でのフッ素塗布を上手に活用して、むし歯予防を図っていきたいですね。

 

歯と口の健康アラカルト 大阪府歯科医師会

日本小児歯科学会 ホームページより

2023.08.28定期検診で歯周病予防

定期検診ですることは、歯磨きがしっかりできているか、新たなむし歯ができていないか、
歯周病が進行していないか、などいろいろあります。

中でも成人の8割がかかっているといわれる歯周病の定期検診の重要性についてです。

歯周病とは、プラーク(歯垢)の中の歯周病原因菌が歯肉に炎症を起こし、徐々に歯の周りの組織を破壊していく細菌感染症です。
痛みなどの自覚症状がないこともあるので、サイレントディジーズ(静かに進行する病気)と呼ばれ、
症状が進行すると歯を支える骨を溶かし、やがて歯が抜けてしまいます。

また歯周病は単に口の中の病気ではなく、全身の病気と関係していることが注目されています。

歯石除去、歯磨きチェックのケアを定期的に受けることがおすすめです。

大阪府歯科医師会 歯と口の健康アラカルトより

2023.07.308020運動

8020運動とは、80歳になっても20本以上自分の歯を保とうという運動のことです。

平成元年、厚生省(現 厚生労働省)と日本歯科医師会が提唱し、自治体、各種団体、企業、そして国民に呼びかけてきました。

ね20本かというと、親知らずを除く28本のうち、20本以上自分の歯があれば、ほとんどの食べ物をかみくだいて、美味しく食べれるからです。

1987年には、80歳以上で20本以上歯を有する人の割合は約7%でしたが、2007年の調査では約25%に達しています。

歯科保健の向上によって、国民の口腔の健康状態は着実に向上しています。

大阪府歯科医師会や吹田市歯科医師会では、毎年8020達成者の方を一部表彰する会を設けております。

かかりつけの歯科医院と共に、少しでも多くの歯を残せるといいですね。

2023.06.30歯の詰め物の材料

口の中で歯にかぶせたり、つめたりする材料には大きく3つあります。

①金属材料
金合金、金銀パラジウム合金等があり金属としての加工のしやすさや機械的強度を持つことから、小さな詰め物ーブリッジ等の治療に用いられます。
しかしながら、金属色であり歯の色と大きく異なることが欠点です。

②コンポジットレジン
高分子材料であるコンポジットレジンは、ベースとなるレジンにフィラーを混ぜ合わせ強化したものです。
近年では、機械的強度も増し、歯に接着するので、詰め物をするために形を整える必要がないため、歯を削る量が少なくて済みます。
しかしながら、吸水性があるため、経年的に劣化します。

③陶材
セラミックスは歯に似せて作れることから審美性がよくなります。しかしながら、硬いがもろいという性質のため、噛む力などによって破壊されることがあります。
そのため、陶材にアルミナの粒子を添加したり、金属とともの組み合わせたりします。
このように歯科材料は、生体に対する安全性を考えたうえで、長所欠点をよく理解して使用しております。

歯と口の健康アラカルト 大阪府歯科医師会より

2023.05.30たばこと歯周病

歯の二大疾患はう蝕(むし歯)と歯周病ですが、この歯周病の進行に喫煙が大きく関係しているという事が明らかになってきています。

たばこの煙が体に触れる最初の臓器が口ですので、歯肉などの粘膜はその中に含まれるニコチンなどの化学物質や一酸化炭素、熱などの刺激が直接加わりダメージを受けます。

血管が細くなり血流が低下する栄養酸素供給が低下する病原菌に対する抵抗力(免疫力)が低下する傷を治そうとする細胞の働きが低下するなど、

歯周組織にとって悪い条件が発生し、歯周病を進行させてしまします。

その結果、喫煙者は非喫煙者に比べ数倍歯周病にかかりやすくなり、歯科医院で歯周病治療をしても良い結果が得られにくくなります。

たばこを吸う方は自覚症状がなくても歯科医院で歯周病のチェックを受けていただくことをお勧めします。


歯と口の健康アラカルト 大阪府歯科医師会より

2023.04.28フッ化物配合歯磨剤の濃度について

フッ素は、歯を丈夫にして、むし歯になりにくくする方法としてよく用いられております。

もちろん、フッ素塗布だけでなく、歯磨きの仕方・歯磨きをする回数時間も、むし歯予防には欠かせません。

私も、毎食後フッ素入りの歯磨き粉(フッ化物配合歯磨剤)を使っております。

そんなフッ素入り歯磨き粉ですが、今年初めに日本小児歯科学会をはじめ、4学会合同でフッ素の濃度について発表がありました。

端的にいうと、推奨濃度が大きく上がりました。

5歳までは900-1000ppmF6歳からは1400-1500ppmFです。

なかなか上がりましたねぇ。詳細は、学会ホームページで御確認下さい。

もちろん使用に関しては、歯科医院で指導をうけて、お子さんが大量に飲み込んだり、歯ブラシでケガしないように注意が必要です。


フッ素入り歯磨きを効果的に使用して、むしば予防を図りたいですね。

2023.04.016歳臼歯は 歯の王様 【すごく大切なんですよ】

6歳臼歯について

①臼歯はしっかり 噛むために大切です。

6歳臼歯は、奥歯で最初に生えてくる(6歳 頃)永久歯で、この歯が生えてくる事で乳歯 の時よりも噛む力がすごく強くなります。

しっ かり噛めるということは、身体にとって良い事 ばかりです。

●唾液がよく出て消化を助けたり、口の中を きれいにします。

●筋肉や骨をよく動かし、身体の成長を助け ます。

 

② 臼歯は歯並びを保つのに大切です。

乳歯は6歳頃から中学校卒業までの間に、 ほぼ永久歯に生え替わり大人の噛み合わせ になっていきます。

このとき、最初に生える6歳臼歯の位置が目 安となり、その後に生えてくる永久歯の位置 が決まります。

ですから6歳臼歯が早いうち に無くなったり、ムシ歯になると、歯並びや噛 み合わせが悪くなります。

③ 生え始めが危ない

6歳頃に一番奥に生えてくる永久歯は、 まだ自分ではしっかり磨けません。大人が、 歯磨きを助けてあげてください。 ●生え始めは、歯ぐきにおおわれて少しずつ 顔を出してくるので、歯ぐきとの間に、汚れ がたまりやすく、とれにくいのが特徴です。 ●生え始めは、まだ表面が完全に硬くなって おらず、非常にムシ歯になりやすい状態です。 ●歯の噛み合わせる所にある溝も深く、、汚れ が付きやすくなっています。

定期的な歯科受診を続けて、大切な6歳臼歯をむし歯にしないように、また、むし歯になった場合でも早めに発見・治療をしていきたいですね。

 

大阪府歯科医師会 ホームページより

2023.02.23大阪府後期高齢者広域連合の健診について

前回は、オーラルフレイル(加齢に伴う口の衰え)に対して、大阪府後期高齢者医療広域連合の歯科健診受診の話でした。

今回は、フレイル(加齢に伴う心身の衰え)に対して、大阪府後期高齢者広域連合の健診についてです。


受診医療機関:受診券に同封されている「健康診査(医科)実施登録医療機関リスト」または「広域連合ホームページ」を御確認下さい。

持ち物:後期高齢者医療被保険者証と受診券

健診項目:質問票、血圧測定、身体測定、血液検査、尿検査、

医師が必要だと判断した場合、心電図検査、眼底検査、貧血検査



健診を機会にかかりつけの医師を持ち、日常の健康管理に努めましょう。

 

元気高齢者のための健康長寿ガイドブック 大阪府後期高齢者広域連合 より

2023.01.30生活改善と歯科健診でオーラルフレイルを防ごう

前回の、オーラルフレイルとはどんな状態かという話でしたが、
オーラルフレイルを防ぐ生活の改善ポイントについてです。


●食事にひと工夫
かむ力が衰えはじめると、やわらかい食事ばかりを選びがちになり、栄養バランスも崩れます。

かみごたえのある食材(根菜類などなど)を選んだり、食材を厚く大きくきったり、茹ですぎ・煮すぎをひかえて歯ごたえを残す調理を取り入れると、かむ機能を維持・向上させるトレーニングになります。


●読むことにひと工夫
本、新聞、雑誌などを読むときに、音読をしましょう。口を動かし発声することで口腔機能がアップします。


●人づきあいにひと工夫
意識的に外出する機会を増やして、人とたくさん話せるサークルやイベントに積極的に参加しましょう。


歯科健康診査を実施しています。


大阪府後期高齢者医療広域連合では、歯科健康診査を実施しています。

受診機関:毎年4月1日ー翌年3月31日 *受診は年度中一回のみです。
実施歯科医院:歯科健康診査 実施登録歯科医院リストが送付されます。もちろん松本歯科医院でも実施しております。
当日持ち物:後期高齢者医療被保険者証


歯だけでなく、お口の機能を含めて検査をしますので、義歯を使用中の方も、1年に1回受けましょう!

元気高齢者のための健康長寿ガイドブック 大阪府後期高齢者医療広域連合より

2022.12.29お口の機能の衰えが、全身の機能の衰えのきっかけに!

前回のフレイルに引き続いてです。

歯や口の状態の悪化(口腔機能の低下:オーラルフレイル)は、フレイル(全身機能の低下)を引き起こす原因になりやすいことがわかっています。日常生活を送る機能(生活機能)を保つためには、オーラルフレイル対策も重要です。


オーラルフレイルの進行例
前フレイル期 口や歯への関心を失う、歯周病などで歯を失う、活動量が減る
 → 歯を失うことで、閉じこもり気味になる

オーラルフレイル期 滑舌が悪くなる、噛めない食品が増える、食べこぼしやむせが増える
 → 食欲低下や栄養の偏りを招く

サルコペニア・ロコモ期 かむ力が減る、舌の運動量が減る、食べる量が減る
 → 低栄養、サルコペニア、ロコモを招く

サルコペニア:加齢にともなって筋肉の量や筋力が減少し、体の機能が衰えた状態です。特に低栄養状態でのたんぱく質不足によって症状は悪化します。

ロコモ(ロコモティブシンドローム):栄養不足や運動不足から足腰の関節や筋力が弱まり、転倒・骨折などからの要介護の危険性が高まった状態です。


フレイル期 食べたり飲みこんだりすることが困難になる、誤嚥性肺炎を起こす 
→ フレイルや要介護状態に

*口腔ケア、食生活改善などで、予防・回復が可能です。


口の全身の健康状態が低下していくのは、健康寿命を延ばすためにも無視できない問題です。

次回は、オーラルフレイルを防ぐためのお話です。


元気高齢者のための健康長寿ハンドブック  大阪府後期高齢者広域連合 より

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